感染症・感染対策専門出版

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感染対策のレシピ 第2版

 ●50 メニューの対策レシピで 5つ星の感染対策 を!
 ●感染対策の第一人者 矢野邦夫先生による書き下ろし!
 ●初版内容のアップデートとメニュー数も大幅ボリュームアップ!

 著 者:矢野邦夫(浜松医療センター 副院長・感染症内科長・衛生管理室長)
 定 価:3,740円(本体3,400円+税10%)
 判 型:B5 判 216 頁(2色刷)
 発 行:2017 年3 月1 日
 ISBN978-4-906844-12-8


目次

Chapter 1 感染予防策
 Menu 01 手指衛生
 Menu 02 個人防護具
 Menu 03 標準予防策
 Menu 04 接触予防策
 Menu 05 飛沫予防策
 Menu 06 空気予防策
 Menu 07 咳エチケット
 Menu 08 洗浄・消毒・滅菌
 Menu 09 環境整備
 Menu 10 サーベイランス
 Menu 11 院内ラウンド

Chapter 2 医療と感染
 Menu 12 カテーテル由来血流感染 
 Menu 13 カテーテル関連尿路感染 
 Menu 14 手術部位感染 
 Menu 15 人工呼吸器関連肺炎 
 Menu 16 胃瘻・経腸栄養と感染 
 Menu 17 吸引カテーテルと感染 
 Menu 18 ネブライザーと感染 
 Menu 19 加湿器と感染 
 Menu 20 内視鏡と感染 
 Menu 21 針刺しと感染 
 Menu 22 透析室と感染

Chapter 3 感染対策で重要な病原微生物
 Menu 23 MRSA 
 Menu 24 多剤耐性菌 
 Menu 25 クロストリジウム・ディフィシル
 Menu 26 結核菌
 Menu 27 百日咳菌 
 Menu 28 インフルエンザウイルス 
 Menu 29 ノロウイルス 
 Menu 30 HBV 
 Menu 31 HCV 
 
Menu 32 HIV 
 
Menu 33 アデノウイルス 
 Menu 34 水痘‐帯状疱疹ウイルス 
 Menu 35 疥癬虫 
 Menu 36 アスペルギルス属 

Chapter 4 抗菌薬と微生物検査
 Menu 37 抗菌薬の種類と特徴 
 Menu 38 抗菌薬の感受性と耐性 
 Menu 39 抗菌薬の適正使用 
 Menu 40 グラム染色と培養  

Chapter 5 ワクチン
 Menu 41 インフルエンザワクチン 
 Menu 42 破傷風トキソイド 
 Menu 43 麻疹・風疹・水痘・ムンプスのワクチン 
 Menu 44 HBVワクチン 
 Menu 45 肺炎球菌ワクチン

Chapter 6 その他
 Menu 46 感染症疫学 
 Menu 47 身体障害者補助犬 
 Menu 48 院内講習会 
 Menu 49 就業制限 
 Menu 50 感染症法

付録:感染症と病態に必要な予防策の様式と期間



内容見本


第2版の序

 本書「感染対策のレシピ」の初版が刊行されてから4年が経過しました。この間,感染症を取り巻く世界には新たな動きがみられました。2014 年には「エボラ出血熱」がアフリカを中心に大流行し,多くの命を奪ったことは記憶に新しいと思います。また,市中では蚊を媒介として感染する「デング熱」の流行が日本国内でも大きな問題となりました。
 一方,医療機関に目を向けると,多剤耐性菌の増加により,抗菌薬による治療が極めて困難となる状況が医療現場の大きな問題となっています。こうした問題に対して米国CDC は,抗菌薬の適正使用を支援する「抗菌薬スチュワードシップ」を強化しています。また2015年には,WHO が「薬剤耐性(AMR)に関するグローバル・アクション・プラン」を採択し,日本も2016 年から4年間の「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン」を開始しました。
 この他の動きとして,抗HIV 薬の進歩によりHIV 曝露後の予防内服のレジメが変更されました。医療従事者の麻疹・風疹・水痘・ムンプスへの対応では,抗体価よりも2 回のワクチン接種歴が最近は重要視されています。また,インフルエンザワクチンについても重症卵アレルギーの人への接種が可能となっています。
 こうした新しい感染対策の情報を取り入れながら,さらに初版刊行時にはなかった内容の充実をはかる必要性を強く感じ,この度,第2版として刊行することにしました。
 第2版では,初版の内容のアップデートはもちろんのこと,項目も37 メニューから50 メニューへと大幅に増やし,ボリュームアップしました。抗菌薬については新たに章を設け,詳しく解説しています。また,全体の構成も,より学習しやすいように再編しました。ページスタイルは初版を踏襲し,個々の感染対策を一つのレシピとして「用語解説」「対策に必要なモノ・コト」「最小限で成果を生むポイント」「実施手順」「CDC ガイドラインのエッセンス」「補足解説」の順でまとめていますので,どのテーマも同じフォーマットで読み進むことができます。

 本書第2版に記したレシピが,読者の皆さんの施設で5つ星の感染対策の一助になれば幸いです。

2017年1月吉日

浜松医療センター 矢野邦夫